不完全存在の掃き溜め

物語などについて思ったことを自己満で吐き出す場

『月の彼方で逢いましょう』感想【ネタバレあり】

なんかもう花粉が飛び始めているらしく、目と鼻がやばいとらっどです。

いつもこんな早くから飛んでましたっけ?

 

そして毎年この時期にする話題と言えば

 

「今年のバレンタインは何してたん?」

過去の記事見ると2年連続でエロゲしてたらしいので今年は違うと思いたいんですが…

今年のバレンタインはりゅうおうのおしごとの新刊読んで鬼滅の刃見て、マックフルーリーキットカット味食べて終わりました。

りゅうおうは相変わらずの面白さでしたし、鬼滅もこれは流行るのも納得だと思った熱いアニメでした。

何も成長していないのかエロゲじゃないだけ成長したのか…

 

まあそんなことはどうでもよくてですね。

1ヶ月振りにしてえちげーむの感想としては5億年振りの記事になります。

去年の後半にシャニマスにドハマりして(この話何度目だ)(みんなシャニマスをやれ)えちげーむやってなかったこともあって漫画や映画の記事しか上げてなかったのでまーじで久しぶりですね。

 

そしてさらに余談なんですがこのブログも3年目に突入しました。

はやいものですね~。正直何の苦も無くここまで続いたり、毎月記事上げたりするとは始めた当初は思っていなかったので自分でも驚いています。こうして続けられたのも読んでくださる皆さんや絡んでくれている人がいたのでここまで続いたと思っています。ありがとうございます。2周年なわけですしアクセス数とか晒して振り返る記事でも書こうかなとも思ったんですけど需要のNASAとつきかな終わってこれは書きたいなって思ったんでやめました。(アクセス数に関しては昔ちょっと晒したし気になる人は発掘してくれ)今後ものんびり続けていくんで読んでもらえると喜びます。

 

ということで本題に入りましょう。

今回は『月の彼方で逢いましょう』の感想です。

 

f:id:trad0605:20200221163252p:plain

 

やーっとやれましたね。去年の6月だったかな?それぐらいに出てた気がするんですが今更終わりました。といっても発売日に買ったわけではなく、体験版をやってこの手の題材は面白くもつまらなくもどっちにも転ぶ可能性があるなと思ったので見送ってたんですよね。初めて触れるブランドだったので買うなら全部入ったbox買おうと思っていたんで値段が値段だけにこけたら痛いなってことで予約はしなかったんですが、TL見てる感じ良さげだなって思ったんで7月末か8月くらいにboxの新品探して買って一生積んでました。なんでこんなに積んでたかは知らん。ただ積んでる間もいつかはやるだろうっていうのと自分に早くやれという意味を込めてssの付いたライブのパンフや冬コミのセットをポチっていてこれでやらなかったらもったいないなと思いようやく手を出しました。fd出る3月までには流石にやらなきゃなっていうのもありましたし。(とか思ってたのにプレイ中に延期決定してアレ)

え?box買ったならあと3本積んでるはずだって?

 

日本語は難しいですね。

 

終わらせた感想なんですがすごい攻めた作品だなって思ったり、色々と考えさせられてすげー好きな作品でしたね。

ここから感想書いていくんですが、がっつりネタバレあるのとライブのパンフやTLでよく見かけたブランドカラーといったものに関してはつきかなが初プレイということで触れずに単純に物語としての話しかしてないので悪しからず。

では下からネタバレあるんでお気をつけて

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここからは攻略順に感想書いていきます。

 

きらりルート

非処女のやべーやつ。

母親キャラ以外で非処女ヒロイン見たのいつ振りかわからないレベルでタブーと化してた気がするし、すげー攻めたなって感じ。

個人的には非処女でも全然良いと思っているのでこういった大人といった物を書くならもっと増えていいと思っているし、なんなら陰毛も描いてくれてよかったのにと思ってる。でも、きらりは剃ってそうだしアレ(偏見)

内容に関しても彼女に振り回されたり、彼女のために走ったりとしている主人公の姿は良かったし、「同じ男とは寝ない」といった彼女のポリシーを活かした距離間の描き方はとてもよかった。

そして、きらりのよかったのは他のルートで輝きまくってたところ。輝きだけで言えば他のルートのほうが輝いていた気もするしこんなん好きになるわ。

少し短いなって思ったところもあるがサブなので仕方なし。

 

霧子ルート

拙者、偽物の関係が本物になるの大好き侍。義によって助太刀致す。

これなんかの時にも言ったな。

そんなことより35歳ですよ。35歳。

非処女ヒロインの次に35歳ヒロインとかいうすごい作品ですね。

めっちゃ好き。

 

f:id:trad0605:20200221191246p:plain

f:id:trad0605:20200221191306p:plain

 

わかり味がすごすぎるし、こんなん好きにならないほうがおかしい(n回目)

こんな美人で上司としても最高な35歳さんがいる職場で働きたかった。

年齢といった壁の乗り越え方めちゃくちゃ好きだったんだけど、いい加減この手の私と付き合うとあなたが不幸になる系のヒロインに某麦藁の海賊ごとく「うるせー!しらねー!好きだからそれでいいんだ!」ってその場で返せる主人公が出てきてもいいと思うの。ただ、その場合どうしても関係の描き方が浅くなってしまうと考えると難しいけどね。

きらりもそうだけど、ここで終わるん?ってなったのでやっぱもうちょいボリューム欲しいよね。サブっていうのとエピローグあるとはいえ。

 

栞奈ルート

このルートもサブだしすぐ終わるんかなって思ってたら上の2人より長かったし、話もおもしろくて大満足だった。この作品唯一のbadもあったし。

このルートめっちゃ面白いって思ったんだけど僕だけなんかな。

栞奈が単でかわいいっていうのもあったけど、2人の関係性の描き方のうまさ、過去に夢を諦めた主人公が新しい夢を見つけて2人でそこに悩みながらも向かって行くっていうのめっちゃ良くない??エピローグも最高だし物語っていう点だけで見れば一番完成度高かったのでは?と思うレベルで好きでした。

あとこれは作品全体を通して言えることなんですがモブ含めキャラがいいやつしかいない。男友達の馬鹿2人はもちろん、立ち絵のない編集長や同僚までいいやつしかいない。いい作品だ…

欲を言えば新婚篇、家族篇、子育て篇も見たかったのでFDをですね…

え?FDは雨音だけだって?

????????????

 

めっちゃ好きなルートだったよチクショウ!!

 

聖衣良ルート

最近の社畜は女子高生が家にいるのがデフォなのだろうか。

だとしたら僕の家にはいないのではやくアップデートしなければいけない。

乗るしかない、このビッグウェーブに。

 

この作品の癒し。

決してロリコンではないんだけど、ロリ聖衣良めっちゃ好きだしあの告白シーンめっちゃ好き。

基本的にどのルートもそうなんだけれど、主人公が夢を諦めているといった過去があるので、それを今も夢を追い続けている聖衣良と絡めてうまく描けていたのはとてもよかった。

ただ挿入歌入って一番大事なシーンで誤字るなとは思った。

 

f:id:trad0605:20200221215431p:plain


ここ文脈的に「俺に」よね。

ここで一瞬集中切られてしまったのがもったいない。

まあかわいかったので良し!

 

灯華ルート

推奨攻略順をオタクに聞いたときなんで灯華最後じゃないんや?っていうのを思うぐらいには体験版段階でメインだと思ってたし、一番好きなヒロインだった。涼宮ハルヒのような女の子に振り回されたいと育ったオタクにとってはぶっ刺さりヒロインでしたね。

この作品の冒頭のシーンや意味深な言動。こういった物の先に真実があるんかなと思っていたので本当にこのタイミングで読んでしまっていいのか不安でもあった。まあこの順でよかったと最後まで読み終わった今だからわかるんですが。

ルート単体で見るとこのルートは過去の自分が灯華と恋愛しているのでどうしてもこれまでのルートにあった関係性の描き方といった物が弱いかなというのを感じましたし、サブの栞奈で上がったハードルの下を潜り抜けていったような感じでした。せっかくのメインなのに他のメインにはあった冗長に感じられるほどの日常がなく、ギミックの説明のためのルートのように感じられたのが残念だった点。

ただ、このルートが本当に伝えたかったことは中継者の存在で、灯華がいつも月の向こう側から過去と未来を繋いでいたということではないのかと思いました。主人公と結ばれることがなくても他のルートでは主人公のために尽力していたといったものが残り2ルートで見えれば評価が変わりそうな感じに思っていたんですが、このルート単ではわからないことが多かったり、これ他のルートでは灯華の生死どうなってるんやってことまで出てきてこれもうわかんねえなってなってましたね。冒頭を見るにどのルートでも中継者をしていたと見るのか、ただセリフを見るに主人公とフラグが立っていないといけないのでは?なら他のルートでは?とか色々と考えていたら雨音ルートで衝撃的なことを言われてマジかよってなりましたね…この話はまたあとで。

あとこのルート終わった段階ではタイトルの意味も月の彼方にいる灯華と逢いましょうって意味で回収されたなって思ってました。

このルートはあとでもう一回読み直したい。

ただこのルートは最後のCGとEDの強さは最強でしたね。

アカペラから入るDucaとか最強すぎて終わった瞬間に特典サントラ開いて聞こうとしたら収録されてなくてぶちギレてボーカルコレクションポチりましたね。

僕も灯華みたいな女の子と京都行きたい人生だった。

 

うぐいすルート

多分一番Twitterで名前見かけたんじゃないかっていうルート。

そのこともあり、まあ賛否あるんだろうなっていうのと難病物っていうのはなんとなく察してました。

スクール篇からアフター篇の途中まではエロゲだからちょっと文量あるだけのよくある難病物といった感じだったんですよね。だからなのかわからないんですけど難病物で泣かせに来る残した日記のシーンでもウルウルはしたけど号泣まではいかなかったんですよね。難病物というのを察していたからなのか読みすぎたからなのかわからないですけど、ちょっと自分に悲しくなった。

ただその代りに再び小説を書こうと動き出した主人公のために店を手伝ってくれた馬鹿2人やきらり先生の激励シーンでボロボロ泣きましたね。ああいった優しさがグッとくる。

そして問題はここから。

そういった色々な人に助けられ、共に生きてきた日常を。普通を望み、最期には幸せだったといってくれたうぐいす先輩の想いを。特別な力を使って捨てる選択をしたのです。

多分ここが賛否生まれる点でしょうね。

自分で感想書くまで他の人の感想読まないっていう謎のルールを持ってるんでまだ他の人の意見がわからないのでなんとも言えませんが、おそらくここだと思う。

実際に僕自身も最初はあの日々を捨てないでくれと思いました。これ次の雨音ルートもそうなんですが、正直動きなくて退屈だなって思うまで日常を見せられるんですけど、最後にはそういった物の大切さを描いたっていうのが伝わってくるのはすごいなと思いましたね。

このルートなんて特にそうで、馬鹿2人に聖衣良きらり、こういったキャラがうまく使われていて本当に捨ててしまっていいのかと思わされるようになっていたのがとてもよかったですね。あとこのルートだけ最初から小説家の夢が叶っていたのもなんとも皮肉なもんですよね。

こんな感じでこれまで長々と描いてきた物を捨てるといった選択を誰もが最初は受け入れられないと思います。でも、そんな中で放たれた主人公の一言で考え方が変わりました。

愛していた。

結局これなんだと思いますし、この言葉を聞いてしまったら我々には否定できないなと思わされました。

あの大切な日々を捨ててまで愛した人を助けたい。それを受け入れられるかられないかで評価が変わるんじゃないかな。そう思わされたルートでした。

個人的にはこういった構成の話はめちゃくちゃ好きですね。極端に言ってしまえば捨てるためだけにこれまでの日常を描かなくてはいけないわけでそういった物を描き切れるのは本当にすごいと思います。

ただ、個人的には終わり方はもう少しビター寄りでもよかったんじゃないかなとも思いました。主人公が望んだのは愛する人の生存であり、再開してやり直すことではないのです。言ってしまえば他のルートで主人公がうぐいす先輩と結ばれなければ生きていることはわかっているので再会しないで終わっても良かったと思うんですよね。それがあの日々を捨てることを選んだことへの重みになるわけですし。ですが、結局再会できたと言ってもあの日々は戻ってきませんし、そういった意味では奇跡の対価は払っているんですよね。あの日々を失い、常に何かしらの空虚さを背負いながらも執筆した結果の結末なので、あれが物語的には正しい終わり方だとも思うので難しい。

個人的にはとても挑戦的だと感じ、好きなルートでした。

あと灯華とこのルートだけエピローグがなかったのなんでやねんって思ったんですけど、物語の読後感を考えたらあそこで終わるのは確かに正しいんですよね。でも結局ss出すならあれエピローグでもよくない?って思う部分もある。

これから感想漁りの旅に出るけどこのルートが一番楽しみ。

 

そして、このルートでの中継者なんですけど、この時点では灯華はどのルートでも復讐はせず会って話しただけで、生きて電波塔にいて中継役をしていたのかなと思っていました。

 

雨音ルート

すべてが繋がったルート。

これが最後なのは納得ですね…

途中まではただ掛け合いが楽しくて、雨音がかわいいだけのルートだと思っていたんですがそれだけで終わるはずもなく、エンデュミオンの秘密であったり、タイトル回収だったりと重要なルートでした。

まずはエンデュミオン。

故人の中継者が必要。

なるほどなぁ…

これはすげえなぁと思わされひっくり返りましたね。

つまるところ彼女はって話ですよね…

これで全部つながるんだからすごいものです。

こうなってくると冒頭の彼女はっていうのが出てくるんですけど、雨音のあの別の可能性の世界を見たシーン(両親が生きていて主人公と付き合わず大人になってたやつ)(あれ最初見たときまたこいつらは俺から大切なものを奪うのかってキレてた)と同じ演出なので、単純に灯華ルートの一幕っていうことでいいんですかね。

ここで彼女について詳しく書くことはできるんですが、全部書くのは野暮だと思うんで書きません。読んだ人ならわかるでしょう。

 

そしてタイトル回収。

 

kanata

 

あのシーン最強か??

こんな綺麗に回収される作品久しぶりや。

ただタイトル回収に関してはメイン4人とも『月の彼方で逢いましょう』といったテーマで描かれた物だったとも思うのでこれもすごい。

 

普通に泣いたしいいルートだった。

唯一惜しかったところを挙げると他のルートに比べてサブの活躍が少なかったとこですかね。馬鹿2人と聖衣良しかいなくて、アフター組が最後にチラッときらりが出ただけなのはちょっと残念だった。

 

 

 

長々と書いてきたんですけどこんなもんですかね~。

全体的に日常といったものが丁寧に描かれていて、それをちゃんと活かしたいい作品だったと思います。

どのくらい良かったかというのは僕が久しぶりにこんだけ書いているっていうことから察してくれ。

ここが違うとかそうじゃないぞアホっていうのがあればコメントかTwitterまで。

あと、あくまで個人的な感想なので悪しからず。

次の記事はマルコになるか、実はつきかなの途中にこっそり買ったアイスキになるかはわからないですけど、また読んでもらえると嬉しいです。

 

ということでここまで読んでくださった方本当にありがとうございました。

では!!