『Summer Pockets REFLECTION BLUE』感想【記事後半ネタバレあり】
??「サマポケが帰ってきたぞ~」
ということで2年ぶりにあの夏に、あの島に行ってきました。とらっどです。
いや、2年って早いですね。2年前の今日(7/6)にサマポケ無印の感想を上げてから2年ですよ。まだ1年のつもりでしたもん。恐ろしい。ここ最近はあの作品がもう〇年前かとなることが多くなった気がします。歳は取りたくないですね。
そんなことはどうでもよくてですね。
Summer Pockets REFLECTION BLUEですよ。
サマポケRBですよ!
2年前に理想的な夏休みを過ごさせてくれたあの作品が帰ってきました。
まあ鍵なので何かしらの続編が出るのはわかりきっていたのですが、それでもやはり嬉しいものですね。
もう語りたいことが積もり積もっているので早速本題に入っていきます。
2年前の無印に追加ルートや演出変更などの強化をされ、言ってしまえば完全版となる今作なんですが無印に初めて触れたときの感動、もしくはそれ以上の何かを残していく作品となっていました。
個人的には完全版商法というものがあまり好きではないのでfdとして楽しめるものとして出して欲しかったなみたいな想いがあったんですが、まあこの辺は後で触れるんで置いといて…
いや、本当に面白かったですね。
正直追加のルートに関しては先ほど述べたように楽しければ満足。みたいな感じでそこまで期待していなかったんですよね。唯一期待していたのは新ヒロインの識ちゃんぐらいでした。なので2年ぶりに楽しむか!みたいな感じで始めたんですが…
ボロボロ泣かされるルートがあったり、そんなことやるのかよ…と唸らされたルートがあったり、やっぱサマポケはこうでなくてはと思わされたりと期待以上でしたし大満足でした。正直追加の個別がここまで面白いと思っていませんでしたし(こいつ2年前も個別期待してないとか言ってたよな。これがへじゃぷか…)、今回追加された個別も文句なしだったことにより作品全体の完成度が上がったんじゃないかなと思います。
なので無印はやったけどRBはまだ買ってないってオタクも買って損はないと思います。
というか買ってください。そして僕と語りましょう。
ということでここから僕が好き勝手語っていくんですけど、ネタバレが入ってくるんで気を付けてください。また、無印からのルートの感想に関しては2年前に書いたんで省いてます。ネタバレなしの話がもう少し読みたかったり、無印の話が気になる人はこっち読んでください。ちょっとした解説、考察もあります。だいぶ長いし読みづらいですが…
では下からネタバレありになります。
はい。ここから書いていくんですけど…
今回書くにあたって久しぶりに自分の無印の記事読み直したんですけど長いし読みにくいし、的外れなこと書いてるしで死にたくなりましたね。最近の記事は長くならないように書きたいことだけ書いているので余計に長く感じて読むの疲れましたし、これ最後までちゃんと読んでる人いないなと改めて感じました。まあ直したり消したりは多分しないんですけど。多分…今回は気を付けます。
ちなみに、まだ島モンと卓球のルートやってないんでそこには触れてないので悪しからず。あと2年ぶりにやったので通常シナリオの追加と言われても追加ルート関係の部分ぐらいしかはっきりわからずどこが追加されてどこが無印からあったのか全然わかってないのでそこらへんもてきとーです。
では攻略順に書いていきます。
おっぱいさんルート
名前忘れたわけじゃないですよ?
正直全然期待してなかったんですよ。
おっぱいおっぱい言いながら紬と3人で遊んで終わるんかな程度にしか思っていなかったんですがものすごい爆弾ぶん投げられてビビりました。
いや、誰がこの作品で一緒にいたらダメになるから別れようって終わり方するって想像できます?
不穏な空気するなぁとは思いながら読み進めてはいたんですが、まあなんやかんや解決して幸せに終わるんやろなぁって思うじゃないですか。それがbad含むあの終わり方ですよ。どっちも大好物でした。
しかも、このルートのズルいところってむぎゅの存在なんですよね。むぎゅのルートで「友達じゃないなんて言えるわけない」と泣いていたむぎゅが友達のためを思い「大嫌いと」と言うんですよ。しかも新規挿入歌に合わせて。そんなん泣くやん。ズルじゃん。新規挿入歌の「夏の砂時計」(曲名からもう良い)、どのルートでも流れるんですけどこのルートが一番合っている気がするし破壊力があった気がする。一番最初にこのルートを攻略したので初めて聞いた補正もあるかもしれませんが。
最後の付箋のcgと2人の言い合いのシーンもズルだしエピローグの人形の使い方までズル。
むぎゅルートやって3人の関係性見た後にこのルートやると火力上がるんでこの順番でやって欲しいですね。
というかおっぱいさんルートに限らず、追加のヒロインはどれもサマポケを、鳥白島を知っていればいるほど火力が上がるしょうになっている気がするので無印ヒロインから追加ヒロインの順番でやって欲しい気はする。まあただの思い出補正なのかもしれませんけど。それでも無印やっておいてよかったと思える追加ルートだなと思えたので完全版商法も許せました。もちろんrb単体でも楽しめますけど。
脱線しましたね。
未来の眩しさに向けて別れるという前向きな選択をする。個人的にはすごい好きなルートになりました。共依存心中endとかも好きな人間なんでbadのほうもある意味好きです。
のみきルート
無印時点から好きだったのでメイン昇格してとても嬉しかった。
エピローグが5億点。
あのエピローグだけでやる価値があったまである。
あれこそが鳥白島だよなぁって感じ。ボロボロ泣いた。
サマポケのどのルートでも言えると思うんですけどある程度展開はわかるんですよね(鴎は別)、そういった中でもそれを黙らせる火力を出せるのがサマポケの強みなんですよね。圧倒的に綺麗な物、優しい物で包み込んでくれる。ちょっと前にクソみたいな物が好きみたいな記事を上げたけど、僕だってたまには綺麗な物も読みたいし、どこまでも綺麗でどこまでも正しいから描ける物もあるんですよね。それが鳥白島の、サマポケの魅力であり、その魅力を存分に活かしたルートだったと思います。
うみちゃんルート
どんな感じになるんやろなって思っていたルート。まさか恋愛するわけでもあるまいし…
まあその通りで恋愛ではなく、alka、pocketsとは別の形で2人の距離、関係が描かれていました。ただ恋愛ではないので毎日通い距離を詰めるといったことがなく、島をぶらぶらしてbad突入前にうみちゃんと遊ぶかという選択肢を選ぶことになるのでルートの入り方がわかりづらい。てか、普通に遊んで距離詰めたかったかんもあるのでわかりやすくするためにもマップで分岐して欲しかった。
あとこのルート5人攻略してうみちゃんの様子が変わると入れなくなるらしい。そして、読まなくてもalka行けて読まずにalka入るとスライダー作りのところで肩車のcgが出る演出がないらしい。細かすぎる。
内容に関しては文句なしで、親と子といった関係性をしっかり描いて無印プレイ済みの人には色々と刺さったんじゃないでしょうか。
最後には羽依里も前を向いて歩き始めることができましたし。
最後のおとーさんはズル。
識ルート
唯一追加ルートでシナリオ面を期待していたルート。なので最後に残しておきました。
そして肝心の内容なんですが…
ほんっとズル。
これまでの個別を追い抜いて個人的に一番好きなルートになった。
めちゃくちゃ泣いた。
このルートのズルいのって識が良い子過ぎるのとその識の島のみんなを守りたい気持ち、鳥白島の魅力というのも2年前から痛いほど見せつけられてきたのでわかっちゃうんですよね。
そんなズルさから放たれる反則ギリギリの一言
「頑張れ」
あんなん泣くでしょ。
あそこで頑張れって言える羽依里の強さとそれを後悔できる優しさが本当に心に響く。
もうあのシーンから最後までずっと画面が歪んでた気がする。
pocketsの「バカ」並みに泣いた。
いやもうほんと好き。まだロスが抜けてない。
文句なしで個別ナンバーワンルート。
個別edも偉かった。
このルートも鳥白島をサマポケを知っていればいるほど刺さるので一番最後にやって欲しいですね。こうなると推奨攻略順が無印ヒロイン4人(順不同)→うみちゃん→おっぱいさん→のみき→識みたいになるのかなぁって個人的に思っていたり。
あと追加の担当ライターどうなってるんですかね。
識→魁
おっぱいさん→ハサマ
このふたつは確定だとしてのみきとうみちゃんはほんとわからん。
誰が書いてるって言われても正直納得できてしまうので難しい。
少し前に話題になってましたけどライターの担当ルートも明記して欲しいですよね~。
話をもどしてalka、pocketsの話題へ。
ここに関しては追加要素の有無がはっきりとしていなかったんですが個人的には絶対に変えて欲しかった点があって、しっかりと追加ルートの回想も入れて欲しいってところですね。これまでの夏休みをもってpocketsへ向かっていくというのが個人的に無印の頃から好きだったので今回の追加ルートの思い出もしっかり持って行って欲しいなと思っていましたし、そこを変えてなかったらぶちギレでましたね。まあ、そのへんはしっかりとしていたのでよかったです。
個人的にpocketsは無印ではっきりしない、曖昧な部分。主に境子さん瞳さん関係を加筆してくれるかな?と期待していた部分もあるんですが特になかったですかね。公式ssでの回答がすべてってことですかね…?あれだけで終わらせるのは無理がないか?と思う部分もあるんですが…
その他の変更点というのは正直2年経っているのであんまりわからなかったというのが本音です。pocketsって微妙に加筆されてます?昔よりわかりやすく感じたんですけど、それは一度読んでいるからという可能性もあのでわからない。そして、わかりやすく感じたからこそ無印の記事読んで過去の自分はなんでこんなこと思ったんやってなってました。触れるべきはedの歌詞と最後の最後のエピローグでしょうね。
まずedの歌詞に関しては最初からこれでやれやっていうのが本音であり、無印の印象があるからこそどうしても歌詞無理やりメロディに詰め込んでね?みたいなものが感じ取れる部分があったりするのが残念です。物語的には今回の歌詞のほうが絶対に良いんですけどね。ほんと最初からこれでやってくれていれば…
ただ演出で無印の頃はわからなかった絵本のページがわかるようになっていたのはよかったですね。なんで無印の頃はわからなかったんやとか言わない。
そしてエピローグ。
無印の頃はこれ以上言うのは野暮だろうという終わり方なんですがそれを明記した形になっています。野暮ではあるんですけどあの3人の姿がもう一度見れるだけで涙が溢れてきましたし、本当に良いものだったと思います。そして識…
あ、あと個人的に満足だったのが最後はちゃんとアルカテイルで終わってくれたとこですね。opがアスタロアに変わって最後どうなるんやろなぁ。アルカテイルがいいなぁって思っていたところにアルカテイルが流れてクレジットに
Summer pocketsメインテーマ
アルカテイル
最高。文句なし。
サマポケはどこまで行ってもアルカテイルなのでこれでちゃんと締めてくれたのは本当に嬉しかったです。
さてここまでただ褒めてきたんで少しだけ不満を。
羽依里の声少なすぎでしょ。
あんだけしかないならないほうがよかったまである。馴染んでないところに急に喋りだすから違和感のほうがでかい。あれはもうちょい頑張るかどうにかして欲しかった。
そして野郎エンドどこ??一番楽しみにしてたまであるのにないんだけど??
いや、無印の時も言ったけどあんだけ楽しくバカやってんのに急に冷めて帰るのほんま意味わからんからどうにかしてくれよ…それとも僕が見逃してるだけで存在するんか??なあ!存在すると言ってくれよ!!
この2点は残念でした。
それでもこの作品はほんとうに満足いくものでしたね。
無印のルートももう一度読んでも涙腺に来ましたし、追加のcg、キャラソンの挿入もよかったです。cgの方はどれも大事な場面や綺麗なものでalkaにもあったのはとても嬉しかったです。あれ…?蒼…?
あとキャラソンの挿入はむぎゅは無かったですよね?むぎゅの夏休みがあるからなんかな?僕が聞き逃してるだけだったらすみません。
そして追加のルートもどれもおもしろく、本当に完成度の高い作品になっていました。
もう識ルートが好きすぎて識…識…ってなっていたんでこの場で吐き出せて満足です。
語彙力無さ過ぎてズルしか言ってない気がしますがあ。
2年前と同等かそれ以上の夏休みを過ごすことができました。
さんきゅーサマポケ。
今回はここで終わろうかなと思います。
本当は解説、考察を2年前のをベースに今回はっきりしたとこもあったので書き直そうかなって思ったりもしたんですが長くなるのでやめました。気が向けば書くかも?
なにかあればコメントかTwitterまでよろしくお願いします。
ここまで長々と読んでくださりありがとうございました。
『ATRI-My Dear Moments-』感想【ネタバレあり】
5億年ぶりにえっちゲームの感想を書く気がする(えっちゲームじゃない)。
引退か?(定期)
ということで今回はATRIの感想です。
なんか豪華なメンツで面白そうなの作ってんな~ぐらいの認識だったんですが想像以上に完成度高いもの出来上がってきましたね。
早速ここから書いていくんですけどネタバレあるんで気を付けてください。
いや~、面白かったですね。
シナリオ、キャラ、CG、音楽、演出。どれも高水準で世界に引き込まれた。
しかも、2000円やし3~4時間ぐらいで終わるやろって思っていたのが6時間ぐらいあったしでそっちも満足。
このクオリティが2000円ならとりあえず買っとけばいいんじゃないかな~って思う。
本当にどれも良くてノベルゲームの良さ全開って感じでしたね。
そして中身に触れていくんですけど、まずキャラがみんな魅力的。
メインヒロインのアトリがかわいいのは全人類共通認識だと思うんでそこまで触れませんがそれ以外のキャラもいい。掛け合いが楽しくてテンポよく読み進められるし、あの町の空気間に浸りやすくて引き込まれる。魅力的な男キャラがいる作品は名作。
ただ、ヤスダだけ弱いと感じてしまったのがこの作品の数少ないもったいない点その1。物語の起伏のために悪役が必要なのはわかるけど、理由が他人のための復讐って弱すぎないか…?頼まれたわけでもなく望まれたわけでもない復讐のために因縁つけられてボコボコにされるのは読んでいて「えぇ…」となってしまったし、そのせいでアトリが泣くシーンで泣けなかったまである。AIに心を持たせようとしていた師匠がほんとにこんなこと望んでいると思うんか?ってなってしまったのが残念。この作品の共通した大切なものを失った存在ではあるんだけど、それでも個人的には弱く感じてしまった。
次に演出面なんですけど、CGや背景がめちゃくちゃ綺麗。背景に関してはもうお馴染みとなっているわいっしゅさんがいつも通りの仕事をしていたという感じなんで省いて、CG。重要なシーンのものはもちろん、それ以外のものまで全部綺麗。最後のロケットのシーンとかあのCGのおかげでシーンの火力が上がってる。綺麗なだけじゃなく、ヤスダをボコボコにするシーンやBADのCGの恐怖を掻き立てるCGもすごい好き。
ただ、1個気になったのはヤスダのとこ向かうときにアトリが忘れていった靴は右足なはずなのにBADCGで右足履いてるとこですね(細かいって怒られそう)。
まあ中身とは関係ないんでそんな気にすることじゃないんですけどね。
音楽もどれもいいしで(ED好き)演出面はほんと文句なしでしたね!
そして肝心のシナリオなんですがこれも本当によかったです。
よくある題材をどう調理するのか楽しみにしていたんですがアトリというキャラクターを魅力的に丁寧に描いていたんで心に響きましたし、何より魅力的であったからこそあのログの中身を知るシーンから一気に引き込まれましたね。あそこからは本当に夢中で読んでいました。感情を自覚しかわいさが跳ね上がったアトリ(アトリ本人も感情が無いと思っていたというひっくり返し方がとてもよかった)、祖母や母、主人公との関係性が丁寧に繋がっていたりと完成度が高かったと思います。また、終わりが決まっている中でお別れ会といった単語に悲しくなったり、これまでの日々の素晴らしさが浮き彫りになってくるというのは本当に心を打たれます。最後に2人で眺める灯の戻った街の姿、そして、アトリを失い俺はそんなに強くないとログを眺めながら打ちひしがれていた主人公が父親のロケットという未来を見て再び歩みだすシーンはCG含めて本当に良いシーンでした。
あとすごい個人的なんですが根底にある考え方がめーっちゃ好きでした(心とか喜びとか悲しいとかそういうの)。
短いながらに丁寧に描かれ繋がっていて完成度の高い心に残る名作だと思いました。
ただ、個人的にもうひとつだけ納得のいっていない点があるんですよね。
この作品の数少ないもったいない点その2です。
そもそもの話として水菜萌と結婚していたりと「ん?」と思う点がtrueに結構あるんですよね。まあ結婚に関してはそれこそ18禁ではおそらくできなかったであろうことですし、アトリとの約束でもあったわけだしでまあ水菜萌が善人過ぎるんやなで呑み込めなくはないんですよね。あくまで主人公とアトリの物語ですし。
でも、これもう「救えただろう」でよくないです…?
未来を手にしようと足掻いた結果が種を蒔いた。あそこで再び未来を向いた主人公の成果としてはたしかに充分だと思うんです。最後にアトリとの約束も果たしていますし。
充分なんだろうけど物語としては後味が微妙だと思うんですよね。もうここまでやったなら「救えただろう」で終わったほうが綺麗に終わりますし。最後の最後に中途半端に投げ出された感が出てしまっているのが個人的にどうしても引っかかってしまう。「救えただろう」、それだとご都合主義だという人がいるかもしれませんが中途半端にされるより個人的には全然良いと思うんですよね。青ブタの記事にも書きましたけどご都合主義かどうかなんて曖昧なものですし。あの日主人公がロケットに感化されたように人は未来を望み続いていくといった意味もあるのかもしれないですけどしっかりと幕を閉じて欲しかった。きっと主人公の蒔いた種で世界は救われるんでしょうけど、そんな未来はどうでもいいんですよ。極論言ってしまえばこれまで読んできたのは主人公とアトリの物語でありその2人が終わるのならばその先の世界なんてどうなったっていい。中途半端に未来の可能性の話なんてしないでいいと思うんですよ。未来の可能性の話をするのなら主人公たちがどういった想いをもって研究や行動をしてきたかを描いて、2人がいなくなった世界の未来への想い、大切さを描いていないといけないと思うんですよね。
幼き日の約束通り世界は救えたよこれでめでたしめでたしでいいんじゃないかと思えてしまったのが個人的には残念でした。
最後に色々書きましたけど、これ僕の偏った思想が溢れ出てるだけなんであんま気にしないでください。
最後の最後に思うところはありましたけど書いてきた通りに丁寧に作られた名作だったと思います。
次回作があるのかはわからないですが今後の動きが楽しみですね。
徒花異譚のほうも評判良さげだし買おうかな?
今回はここまでですお付き合いくださりありがとうございました。
追記
あまりにも18禁でやれっていうのを多く見かけるのと、全年齢は逃げみたいなものを見かけたので僕の考え貼っときます。
何でもかんでも18禁でやれっていうのは違うと思うし、そんなん普段エロゲしか読んでない奴の我儘やと思ってしまうんですよね。
どういう考えでそう言ってるのかわからないので深くは触れませんが。
この世のクソみたいなもののすべて
最近本を読んだ。
といっても最近は積読が増えすぎてしまったので1日に1冊は読むようにしている。えらい。
そして、そんな中で読んだ1冊の話を書こうと思う。
その本にはこの世のクソみたいなもののすべてが詰まっていた。
いじめ、虐待、愛する人の喪失。
なんで生きているのか。こんな世界はいらない。
「世界なんか終わればいいのに」
そういった物だった。
僕も割と現実なんてクソくらえだといった考えで人間は汚いなんて思っていたりする。そんな捻くれた人間なのでこういった現実への鬱憤を叩きつけた作品であったり汚い現実を描いてくれる作品は好きだ。
なのでこの本も引き込まれながら読んでいた。
だが、終わり方は違った。
このクソみたいな世界でそれでも生きていくしかない。
そういった終わり方だった。
いや、たしかにそうなんだ。
世の中っていうのはどうしようもなくて、それでも生きていくしかなくて。
そういった終わり方こそタイトル的にも物語的にも正しいのはわかるんだ。
でも、それは妥協なんだ。嘘なんだ。
世の中がクソったれで希望がないなら死を選んでもいいし、世界なんて滅んだっていいんだ。そういった物語があっていいんだ。
そういった物語しか本当に人を救えないんだ。
彼らは最後には世界の終わりよりも彼らのセカイを選び、クソみたいな世界の中でも3人で強く生きていくことを選ぶ。彼らには3人のセカイという希望があった。でも、そんなものは現実を生きる僕には存在しない。
そんな勝者の理論なんてものは聞きたくないんだ。
あそこまで現実を描くのなら最後の最後まで描き切って欲しかった。
まあ、ただの願望で我儘なのだけど。
そんなことを思ったっていう日記でした。
(作品名は気になる人がいたら聞いてください。答えます。)
(いつかこの辺の僕の物語論もどこかで語りたい。)
(久しぶりの記事がこんなんですみません。)
『マルコと銀河竜』感想【ネタバレあり】
北海道からこんにちは(お仕事)
とらっどです。
せっかく北海道に来たのでつきかな聖地のために函館行こうかと思ったんですけど遠すぎて禿げたので諦めました。北海道広すぎる。
ということで北海道行く前に終わらせていて書くつもりもなかったんですけど、急に書きたくなったので今回はマルコと銀河竜の感想を書いていきます。
発表された当時はなんで全年齢やねんってぶちギレていたんですがインタビューとか見てみるとなんかすごいもの作ろうとしているのがわかったので応援したいなって気持ちになりましたね。
まあそんな感じでプレイした感想なんですがエロゲ(エロゲじゃない)をやったというよりは少年漫画の王道アニメを見た感じでしたね。
圧倒的なCG量とアニメによって地の文がほとんどなくテンポよく話が進んでいくんですよね。わかりやすい例だすとこんなんですね。
これとかわかりやすいんじゃないでしょうか。
普通のゲームであれば
「!?」
「なに!?」
といったような一文がありそうな場所もこういったCGによって省かれているので、アニメを見ているような感覚になる。
こういった演出はなかなか今までの美少女ゲームにはなく新鮮でしたね。まあこういった部分がいろいろ言われていたりするんですが…
まあその辺も含めてネタバレありで書いていきます。
(ここからネタバレあるんで気を付けてください。)
まず触れるべきはこの作品の最大の特徴であろうCG、アニメ。この部分は本当に良かったと思います。
大空樹先生による美麗なCG、そしてその量。アクションシーンをアニメでやることによってわかりやすくテンポを落とすことなく進むことを可能にしていた点。一番力を入れていたであろうこの2点は文句なしでよかった。
そしてシナリオとテキスト。短いなりにうまくまとめていたと思いますし、根底にあったのはいつものはとのテーマでした。そんな根底のはとにくそ雑魚涙腺の僕は普通に泣きました。テキストはいつものはとの力をCGやアニメといった演出で加速させて最初から最後まで勢いを落とすことなく走り切ったというのは読んでいて楽しかったです。はとの作品好きならやって損はないと思います。
ただ話は短い。フルオートで垂れ流して10時間あるかないかぐらいだったんで普通に読めば多分5時間前後。CGやアニメで文量が減っていたりというのもあるんですが、それでもフルプラなわけだしもう少し欲しかった気がする。まああれ以上長くすると採算取れないんですかね…?
最後にキャラ。みんなかわいくて魅力的。えっちシーンが欲しくなった。恩田姉妹と瑠璃とがっちゃんが特に好き。
みんな魅力的だからこそもっと尺を取って掘り下げて欲しかったし、掘り下げ不足によってもったいなくなっていた点も否めない。
例えば市長。あいつ必要か?立ち絵あるのになんもしてなかった気がする。あとは恩田姉妹の境遇とかラスボスの正義とか。もっと描くべき点があった気がするし、CGやアニメにお金を使ってこういった部分が描けなかったというのであればそれは本末転倒である気がする。たしかに短いなりにうまくまとまってはいたんだけれども、キャラが魅力的なだけに本当にもったいなく感じた。まあ勢いを落とすことなく最後まで突っ走っるというのを考えたときに掘り下げる余裕があったかと聞かれると難しい気もするが。
うまくまとまっていると個人的には思っているのですが他の人の感想を見ていたりすると諸説ある感じなのでラストについても少々。
ラスボスを倒してアルコと別れることになるんですがまずここで諸説ある感じですね。別れないでいいだろであったり、別れる意味がわからんといった声を見かけたんですがこれもまあ掘り下げ不足の弊害ですね。個人的にはアルコはマルコと対等な存在になりたいのであってそのためにはアルコ自身が気にしている過去の行いを清算しないといけないんですよね。マルコを地球に、家族のもとへ帰す。そうして過去を清算することによって初めて対等な関係になれると思うんですよね。そんなのマルコは気にしてないと思うかもしれませんがそれではアルコの中では対等になれないんです。だからこそあそこで記憶を、想いを食べ、全てを忘れることを選んだんだと思います。そしてつきかな記事の時も似たような話をしましたが、この選択に対して読み手である我々は口を出すことができないのです。できるのはその選択を受け入れて見守ることだけなのです。
そして本当のラスト。俺たちの闘いはこれからだエンドとか言われてますけど、あの2人にはこの終わりこそが正しいと思ったので僕は特に気にならなかったですね。ノラとと2のopを思い出すテキストとリンクさせた天才的な「飢餓と宝玉の」挿れ方、最後にわかるワニ公の優しさ。丸子と銀河竜となってたエモさ。個人的には文句なしでした。
その量から色々と言われているマルコと銀河竜ですが、個人的にはあのCGやアニメでの情報量やまとまっていた話とで値段相応の価値はあったと思います。量こそ一番大事だと思っている人には向いてないかもですね。何よりビジュアルノベルの新しい可能性が見えたので次回作がどうなるのかわかりませんがそれも楽しみですし、できればキャラを掘り下げるfdをですね…
まあこんな感じで個人的には楽しめたのでよかったです(楽しめたのに量だけでボロクソ言われてるの悲しいなって思ったので書きました。)(本音)(信じられるのはffの感想だけや)(再認識)
短いですが書きたいことは書いたんで今回はここで終わります。
では!
『月の彼方で逢いましょう』感想【ネタバレあり】
なんかもう花粉が飛び始めているらしく、目と鼻がやばいとらっどです。
いつもこんな早くから飛んでましたっけ?
そして毎年この時期にする話題と言えば
「今年のバレンタインは何してたん?」
過去の記事見ると2年連続でエロゲしてたらしいので今年は違うと思いたいんですが…
今年のバレンタインはりゅうおうのおしごとの新刊読んで鬼滅の刃見て、マックフルーリーのキットカット味食べて終わりました。
りゅうおうは相変わらずの面白さでしたし、鬼滅もこれは流行るのも納得だと思った熱いアニメでした。
何も成長していないのかエロゲじゃないだけ成長したのか…
まあそんなことはどうでもよくてですね。
1ヶ月振りにしてえちげーむの感想としては5億年振りの記事になります。
去年の後半にシャニマスにドハマりして(この話何度目だ)(みんなシャニマスをやれ)えちげーむやってなかったこともあって漫画や映画の記事しか上げてなかったのでまーじで久しぶりですね。
そしてさらに余談なんですがこのブログも3年目に突入しました。
はやいものですね~。正直何の苦も無くここまで続いたり、毎月記事上げたりするとは始めた当初は思っていなかったので自分でも驚いています。こうして続けられたのも読んでくださる皆さんや絡んでくれている人がいたのでここまで続いたと思っています。ありがとうございます。2周年なわけですしアクセス数とか晒して振り返る記事でも書こうかなとも思ったんですけど需要のNASAとつきかな終わってこれは書きたいなって思ったんでやめました。(アクセス数に関しては昔ちょっと晒したし気になる人は発掘してくれ)今後ものんびり続けていくんで読んでもらえると喜びます。
ということで本題に入りましょう。
今回は『月の彼方で逢いましょう』の感想です。
やーっとやれましたね。去年の6月だったかな?それぐらいに出てた気がするんですが今更終わりました。といっても発売日に買ったわけではなく、体験版をやってこの手の題材は面白くもつまらなくもどっちにも転ぶ可能性があるなと思ったので見送ってたんですよね。初めて触れるブランドだったので買うなら全部入ったbox買おうと思っていたんで値段が値段だけにこけたら痛いなってことで予約はしなかったんですが、TL見てる感じ良さげだなって思ったんで7月末か8月くらいにboxの新品探して買って一生積んでました。なんでこんなに積んでたかは知らん。ただ積んでる間もいつかはやるだろうっていうのと自分に早くやれという意味を込めてssの付いたライブのパンフや冬コミのセットをポチっていてこれでやらなかったらもったいないなと思いようやく手を出しました。fd出る3月までには流石にやらなきゃなっていうのもありましたし。(とか思ってたのにプレイ中に延期決定してアレ)
え?box買ったならあと3本積んでるはずだって?
日本語は難しいですね。
終わらせた感想なんですがすごい攻めた作品だなって思ったり、色々と考えさせられてすげー好きな作品でしたね。
ここから感想書いていくんですが、がっつりネタバレあるのとライブのパンフやTLでよく見かけたブランドカラーといったものに関してはつきかなが初プレイということで触れずに単純に物語としての話しかしてないので悪しからず。
では下からネタバレあるんでお気をつけて
ここからは攻略順に感想書いていきます。
きらりルート
非処女のやべーやつ。
母親キャラ以外で非処女ヒロイン見たのいつ振りかわからないレベルでタブーと化してた気がするし、すげー攻めたなって感じ。
個人的には非処女でも全然良いと思っているのでこういった大人といった物を書くならもっと増えていいと思っているし、なんなら陰毛も描いてくれてよかったのにと思ってる。でも、きらりは剃ってそうだしアレ(偏見)
内容に関しても彼女に振り回されたり、彼女のために走ったりとしている主人公の姿は良かったし、「同じ男とは寝ない」といった彼女のポリシーを活かした距離間の描き方はとてもよかった。
そして、きらりのよかったのは他のルートで輝きまくってたところ。輝きだけで言えば他のルートのほうが輝いていた気もするしこんなん好きになるわ。
少し短いなって思ったところもあるがサブなので仕方なし。
霧子ルート
拙者、偽物の関係が本物になるの大好き侍。義によって助太刀致す。
これなんかの時にも言ったな。
そんなことより35歳ですよ。35歳。
非処女ヒロインの次に35歳ヒロインとかいうすごい作品ですね。
めっちゃ好き。
わかり味がすごすぎるし、こんなん好きにならないほうがおかしい(n回目)
こんな美人で上司としても最高な35歳さんがいる職場で働きたかった。
年齢といった壁の乗り越え方めちゃくちゃ好きだったんだけど、いい加減この手の私と付き合うとあなたが不幸になる系のヒロインに某麦藁の海賊ごとく「うるせー!しらねー!好きだからそれでいいんだ!」ってその場で返せる主人公が出てきてもいいと思うの。ただ、その場合どうしても関係の描き方が浅くなってしまうと考えると難しいけどね。
きらりもそうだけど、ここで終わるん?ってなったのでやっぱもうちょいボリューム欲しいよね。サブっていうのとエピローグあるとはいえ。
栞奈ルート
このルートもサブだしすぐ終わるんかなって思ってたら上の2人より長かったし、話もおもしろくて大満足だった。この作品唯一のbadもあったし。
このルートめっちゃ面白いって思ったんだけど僕だけなんかな。
栞奈が単でかわいいっていうのもあったけど、2人の関係性の描き方のうまさ、過去に夢を諦めた主人公が新しい夢を見つけて2人でそこに悩みながらも向かって行くっていうのめっちゃ良くない??エピローグも最高だし物語っていう点だけで見れば一番完成度高かったのでは?と思うレベルで好きでした。
あとこれは作品全体を通して言えることなんですがモブ含めキャラがいいやつしかいない。男友達の馬鹿2人はもちろん、立ち絵のない編集長や同僚までいいやつしかいない。いい作品だ…
欲を言えば新婚篇、家族篇、子育て篇も見たかったのでFDをですね…
え?FDは雨音だけだって?
????????????
めっちゃ好きなルートだったよチクショウ!!
聖衣良ルート
最近の社畜は女子高生が家にいるのがデフォなのだろうか。
だとしたら僕の家にはいないのではやくアップデートしなければいけない。
乗るしかない、このビッグウェーブに。
この作品の癒し。
決してロリコンではないんだけど、ロリ聖衣良めっちゃ好きだしあの告白シーンめっちゃ好き。
基本的にどのルートもそうなんだけれど、主人公が夢を諦めているといった過去があるので、それを今も夢を追い続けている聖衣良と絡めてうまく描けていたのはとてもよかった。
ただ挿入歌入って一番大事なシーンで誤字るなとは思った。
ここ文脈的に「俺に」よね。
ここで一瞬集中切られてしまったのがもったいない。
まあかわいかったので良し!
灯華ルート
推奨攻略順をオタクに聞いたときなんで灯華最後じゃないんや?っていうのを思うぐらいには体験版段階でメインだと思ってたし、一番好きなヒロインだった。涼宮ハルヒのような女の子に振り回されたいと育ったオタクにとってはぶっ刺さりヒロインでしたね。
この作品の冒頭のシーンや意味深な言動。こういった物の先に真実があるんかなと思っていたので本当にこのタイミングで読んでしまっていいのか不安でもあった。まあこの順でよかったと最後まで読み終わった今だからわかるんですが。
ルート単体で見るとこのルートは過去の自分が灯華と恋愛しているのでどうしてもこれまでのルートにあった関係性の描き方といった物が弱いかなというのを感じましたし、サブの栞奈で上がったハードルの下を潜り抜けていったような感じでした。せっかくのメインなのに他のメインにはあった冗長に感じられるほどの日常がなく、ギミックの説明のためのルートのように感じられたのが残念だった点。
ただ、このルートが本当に伝えたかったことは中継者の存在で、灯華がいつも月の向こう側から過去と未来を繋いでいたということではないのかと思いました。主人公と結ばれることがなくても他のルートでは主人公のために尽力していたといったものが残り2ルートで見えれば評価が変わりそうな感じに思っていたんですが、このルート単ではわからないことが多かったり、これ他のルートでは灯華の生死どうなってるんやってことまで出てきてこれもうわかんねえなってなってましたね。冒頭を見るにどのルートでも中継者をしていたと見るのか、ただセリフを見るに主人公とフラグが立っていないといけないのでは?なら他のルートでは?とか色々と考えていたら雨音ルートで衝撃的なことを言われてマジかよってなりましたね…この話はまたあとで。
あとこのルート終わった段階ではタイトルの意味も月の彼方にいる灯華と逢いましょうって意味で回収されたなって思ってました。
このルートはあとでもう一回読み直したい。
ただこのルートは最後のCGとEDの強さは最強でしたね。
アカペラから入るDucaとか最強すぎて終わった瞬間に特典サントラ開いて聞こうとしたら収録されてなくてぶちギレてボーカルコレクションポチりましたね。
僕も灯華みたいな女の子と京都行きたい人生だった。
うぐいすルート
多分一番Twitterで名前見かけたんじゃないかっていうルート。
そのこともあり、まあ賛否あるんだろうなっていうのと難病物っていうのはなんとなく察してました。
スクール篇からアフター篇の途中まではエロゲだからちょっと文量あるだけのよくある難病物といった感じだったんですよね。だからなのかわからないんですけど難病物で泣かせに来る残した日記のシーンでもウルウルはしたけど号泣まではいかなかったんですよね。難病物というのを察していたからなのか読みすぎたからなのかわからないですけど、ちょっと自分に悲しくなった。
ただその代りに再び小説を書こうと動き出した主人公のために店を手伝ってくれた馬鹿2人やきらり先生の激励シーンでボロボロ泣きましたね。ああいった優しさがグッとくる。
そして問題はここから。
そういった色々な人に助けられ、共に生きてきた日常を。普通を望み、最期には幸せだったといってくれたうぐいす先輩の想いを。特別な力を使って捨てる選択をしたのです。
多分ここが賛否生まれる点でしょうね。
自分で感想書くまで他の人の感想読まないっていう謎のルールを持ってるんでまだ他の人の意見がわからないのでなんとも言えませんが、おそらくここだと思う。
実際に僕自身も最初はあの日々を捨てないでくれと思いました。これ次の雨音ルートもそうなんですが、正直動きなくて退屈だなって思うまで日常を見せられるんですけど、最後にはそういった物の大切さを描いたっていうのが伝わってくるのはすごいなと思いましたね。
このルートなんて特にそうで、馬鹿2人に聖衣良きらり、こういったキャラがうまく使われていて本当に捨ててしまっていいのかと思わされるようになっていたのがとてもよかったですね。あとこのルートだけ最初から小説家の夢が叶っていたのもなんとも皮肉なもんですよね。
こんな感じでこれまで長々と描いてきた物を捨てるといった選択を誰もが最初は受け入れられないと思います。でも、そんな中で放たれた主人公の一言で考え方が変わりました。
愛していた。
結局これなんだと思いますし、この言葉を聞いてしまったら我々には否定できないなと思わされました。
あの大切な日々を捨ててまで愛した人を助けたい。それを受け入れられるかられないかで評価が変わるんじゃないかな。そう思わされたルートでした。
個人的にはこういった構成の話はめちゃくちゃ好きですね。極端に言ってしまえば捨てるためだけにこれまでの日常を描かなくてはいけないわけでそういった物を描き切れるのは本当にすごいと思います。
ただ、個人的には終わり方はもう少しビター寄りでもよかったんじゃないかなとも思いました。主人公が望んだのは愛する人の生存であり、再開してやり直すことではないのです。言ってしまえば他のルートで主人公がうぐいす先輩と結ばれなければ生きていることはわかっているので再会しないで終わっても良かったと思うんですよね。それがあの日々を捨てることを選んだことへの重みになるわけですし。ですが、結局再会できたと言ってもあの日々は戻ってきませんし、そういった意味では奇跡の対価は払っているんですよね。あの日々を失い、常に何かしらの空虚さを背負いながらも執筆した結果の結末なので、あれが物語的には正しい終わり方だとも思うので難しい。
個人的にはとても挑戦的だと感じ、好きなルートでした。
あと灯華とこのルートだけエピローグがなかったのなんでやねんって思ったんですけど、物語の読後感を考えたらあそこで終わるのは確かに正しいんですよね。でも結局ss出すならあれエピローグでもよくない?って思う部分もある。
これから感想漁りの旅に出るけどこのルートが一番楽しみ。
そして、このルートでの中継者なんですけど、この時点では灯華はどのルートでも復讐はせず会って話しただけで、生きて電波塔にいて中継役をしていたのかなと思っていました。
雨音ルート
すべてが繋がったルート。
これが最後なのは納得ですね…
途中まではただ掛け合いが楽しくて、雨音がかわいいだけのルートだと思っていたんですがそれだけで終わるはずもなく、エンデュミオンの秘密であったり、タイトル回収だったりと重要なルートでした。
まずはエンデュミオン。
故人の中継者が必要。
なるほどなぁ…
これはすげえなぁと思わされひっくり返りましたね。
つまるところ彼女はって話ですよね…
これで全部つながるんだからすごいものです。
こうなってくると冒頭の彼女はっていうのが出てくるんですけど、雨音のあの別の可能性の世界を見たシーン(両親が生きていて主人公と付き合わず大人になってたやつ)(あれ最初見たときまたこいつらは俺から大切なものを奪うのかってキレてた)と同じ演出なので、単純に灯華ルートの一幕っていうことでいいんですかね。
ここで彼女について詳しく書くことはできるんですが、全部書くのは野暮だと思うんで書きません。読んだ人ならわかるでしょう。
そしてタイトル回収。
kanata
あのシーン最強か??
こんな綺麗に回収される作品久しぶりや。
ただタイトル回収に関してはメイン4人とも『月の彼方で逢いましょう』といったテーマで描かれた物だったとも思うのでこれもすごい。
普通に泣いたしいいルートだった。
唯一惜しかったところを挙げると他のルートに比べてサブの活躍が少なかったとこですかね。馬鹿2人と聖衣良しかいなくて、アフター組が最後にチラッときらりが出ただけなのはちょっと残念だった。
長々と書いてきたんですけどこんなもんですかね~。
全体的に日常といったものが丁寧に描かれていて、それをちゃんと活かしたいい作品だったと思います。
どのくらい良かったかというのは僕が久しぶりにこんだけ書いているっていうことから察してくれ。
ここが違うとかそうじゃないぞアホっていうのがあればコメントかTwitterまで。
あと、あくまで個人的な感想なので悪しからず。
次の記事はマルコになるか、実はつきかなの途中にこっそり買ったアイスキになるかはわからないですけど、また読んでもらえると嬉しいです。
ということでここまで読んでくださった方本当にありがとうございました。
では!!
【雑記】個人的2019年物語ランキング
お久しぶりです。とらっどです。
いつの間にか1年が終わり、1年を振り返る時期となっていました。
個人的には今年は去年より多くの物語に触れることができたので良かったかなと思っています。
ということで今年最後の記事は僕が今年触れた物語のランキングとなります。
去年はやったえっちゲームをまとめた記事を上げたんですが、今年は純粋に本数が多くてまとめるのがめんどくさかったのと、えっちゲーム以外でもいい物語に多く触れたんでジャンル問わずの物語でのランキングにしようと思いました。
選考基準は、
僕が今年初めて触れたもの(読み返したものはダメ)
完結しているもの(未完では判断したくない民なので)
メーカー、作者被りなし(各メーカー作者から1作品まで)
の3つです。
あとはジャンル不問で僕が独断と偏見で10作品選んで順位つけます。
前書きをうだうだと書いてもあれなんで早速書いていきましょう。ネタバレはないのでご安心を。
10位
セヴンデイズ
7人のヒロイン全員が幽霊で成仏するまでの1週間を順番に描くという設定から見て泣かせに来てるのがわかる全年齢pcゲー作品。1週間という限られた時間の中で各ヒロインを掘り下げ、魅力的に描いて全員ちゃんと泣けるようにできていたのは本当に素晴らしかった。
普通のえっちゲームの分岐と違い、各ヒロインが1本の世界で順番に描かれていたが、その辺の清算もしっかりできていた点、trueの終わり方、本編を買ったらプレイできるおまけでのtrueの補足。全体的に見て完成度の高い物語だった。
ミドルプライスでそこまで長くないけど泣けるといった点で泣きたい人にオススメの作品。
9位
空の青さを知る人よ
『あの花』『ここさけ』の監督の長井龍雪の新作映画。
現実に打ちのめされて夢を諦めてしまった大人が過去の自分にぶん殴られて、もう昔のようには飛べなくても泥臭く足掻く物語。
もう何度も言ってるんですが、現実と夢、大人と子どもみたいな物語が大好きな自分にはぶっ刺さりましたし、なんならあの花より好きなレベルでした。
冒頭の演出から引き込まれて、流されるままで
いたら気付いたらぶん殴られてた。
僕自身はもう何もない大人側の人間になってしまっていて、だからこそこういった現実だったり夢だったりという物語の眩しさに憧れるし殴られる。
多分大人にこそ刺さる物語なのでそういった人は是非触れて見て欲しい作品。
8位
悲惨な過去を持つ少女と魔物の森の夜の王の物語。
話自体は王道ファンタジーといった感じだが、だからこそシンプルでストレートに殴られた。
どれだけ間違っていても、方向性が違っても、読み終わってみると残るのは優しさしかなく自然と涙が溢れていた。だからこそ登場人物全員を好きになるし、彼らの選んだ結末がとても愛おしく感じた。
単巻完結の本なのでパッと読めて泣けるのでもっと多くの人に読んでほしい作品。
7位
今年完結した百合漫画。
TLの読書のオタクたちがこれの外伝小説を絶賛してたことから興味を持って買った作品。
正直、その外伝小説を読むために本編を買ったまであるし、ただの百合漫画やろって思ってたら全然違った。
登場人物の内面や距離感の描き方がめちゃくちゃ上手くてエモの塊でぶん殴られた。
ただの百合ではない2人の関係性がどうなるのか気になりすぎてぐんぐん引き込まれたし、話としてシンプルに面白かったのでオススメ。
ちなみに外伝小説は積んでてまだ読んでない。
6位
抜きゲーみたいな島に住んでる貧乳はどうしたらいいですか
バカみたいなタイトルと設定から繰り広げられる熱い王道ストーリー。
エロゲだからこそできたであろう頭のおかしい世界観。そんな世界観を崩すことなく本筋の話を展開しオタク心をくすぐる熱いストーリーを展開したことには素直に脱帽。
おそらく今年1番名前を見かけることが多かったえっちゲームじゃないだろうか。そう考えるとこの順位は低くないか?と思われるかもしれないが、個人的に1+2合わせての評価ならこの辺りが妥当な気がする。
1の段階で話題性抜群の作品だったが、個人的には正直過大評価な気がしていたのが本音。ところが2では1でのシナリオ上の不満点の解消、前作を活かした話の展開や演出といった文句なしの物を作ってきてくれた。なので2単体で見るともっと上の順位に行ける作品だが、2の良さというのは1あってこそなので1+2を合わせた評価ならこの辺りかなと思う。
2は本当に文句なしで面白かったのでぜひ触れて欲しい作品。
5位
120円の春
四季の数、つまり全4篇からなる短編全年齢pcゲー。
どの短編も暖かい話なのと、こちらも現実だったり夢だったり、大人だったり子どもだったりの話がありぶっ刺さった作品。
個人的に泣きに必要なのは日常描写であり、そこがダメなら泣けないと思っているのだが、そういった日常描写を使わずに何気ない描写で自然と涙が溢れてしまった。
短編でこういった泣かせ方ができるのは本当に上手いと思うので来年はこのライター、ブランドの作品にもっと触れていきたい(まだこれとサナララRしか読んだことがない。次はscarletの予定)
短編なのでパッと読めるので現実に疲れた社会人こそ触れて暖かい気持ちになってほしい作品。ちなみに個人的には春と冬が好きでした。
4位
去年の話題作だが僕は今年触れたのでここ。
世界観構成の上手さ、キャラの魅力、伏線回収。そして先が気になり引き込まれる物語は本当に見事だった。
最後まで読むとこんなん好きにならないわけないやんと思わせる暴力的な作品。
あと個人的に好きだったのが、同ライターの『もののあはれは彩の頃』でもそうだったが、本筋とえっちシーンが分かれていてシナリオゲーあるあるの無理矢理ねじ込まれたえっちシーンに読むのを邪魔されるといったことがないのが本当にありがたかった。
読み手を引き込む世界観構成、伏線回収が本当に上手いライターだと思ったので今後はライター買いするリストに入った。
圧倒的爆発力の作品なので一度は是非触れてほしい作品。
3位
タイトル通りクオリア問題を絡めたSF作品。
よくあるSFといった感じに見せかけて、そんな中で導かれたクオリアの答え、ある種のSFへのアンチテーゼのようなあの結末。そういったものがスッと入ってきて本当に好きな物語でしたし、もっと早くに読んでおきたかった作品。
人によってはこんな結末でいいの?って思うかもしれないが、そんな文句を言わせないほどに綺麗な物語だった。
あの答えはオタクなら一度は触れておくべき物だと思うので全人類読んで欲しい。
今年読んだ本の中で文句なしで1番だった。
2位
天気の子
新海誠の新作映画。
予告から不思議な少女を悪の組織から守るみたいな定番な話しかと思っていたが、新海誠がそんな正直に書くわけもなく、蓋を開けてみると世界かヒロインか、大人と子ども。そんな壮大なテーマでぶん殴られてぶっ刺さった作品。
この作品の良かったところは登場人物たちにただ選択させるだけでなく最後には自分たちがこの選択をしたんだと認めさせ、それを背負って生きていくといったところを描いていたところです。あそこで認めていなかったらここまでぶっ刺さらなかったでしょう。
それに加えて僕の性癖の大人と子どもの話が付いてくるんだから弱いわけがない。
映像、音楽、ストーリーどれもが噛み合っていて映像作品としても最高峰だった。
根底には新海誠があって最高の世界の秘密についての物語だったのでこれも見てない人は是非触れて欲しい作品。
今年1番の映画。
1位
さくら、もゆ。
ふぁーぼの新作で『いろセカ』の漆原雪人の新作。
まあ、文句なしでしょう。
物語の完成度として見た時にこれを超えるものはないんじゃないかと思わせられた大作。
アホみたいに壮大で長い物語を全部綺麗にまとめたことに拍手しかない。
テーマ性、個別からtrueまでの繋がり、bgmや背景、opの演出。どれも文句なしの出来で間違いなく最高の1本。
テキストは話が壮大すぎることもあり、登場人物も多く「これ誰の話やねん」となったりしたところがあったり、言い回しがくどい点があって読みづらい面もあったがそんなことはどうでもよくなるレベルで話として完結していたのでどうでもよくなった。
物語として見たら歴代の中でもトップクラスの出来なので全人類読んで欲しい作品。
今年1番のえっちゲーム。
こんな感じですかね。
まあ、あくまで個人的な感想ですので深く突っ込まないでくださいな。
これで今年も終わりですがなんとか目標にしていた月1本記事を上げるということも達成できました。これも読んでくださっている人がいるというモチベーションがあってこそなのでいつも読んでくださる方、本当にありがとうございます。正直来年は月1本上げるかわからないですが、来年もまたちまちま上げると思うのでよろしくお願いします。
来年の目標は物語を1本書くことです。
ということで、ここまで読んでくださった方本当にありがとうございました。来年もまたよろしくお願いします!!では!!